MISSA MERCURIA
country: Multi-National
style/genre: Melodic Metal, Symphonic Metal, etc.
website: http://www.missamercuria.com/
related bands/artists: Vanden Plas, D.C.Cooper, Pink Cream 69, Edenbridge, Silent Force, etc.
similar bands/artists: Ian Parry's Consortium Project, Elegy, Vanden Plas, Silent Force, Headline, Nightwish, etc.
Artist Info: ドイツ方面のMetalバンドやミュージシャン達を中心としたロックオペラ・プロジェクト。



Missa Mercuria - s/t
Generation Records/Lion Music
(2000)

Karin Forstnerが主催しているRock Opera的プロジェクト。ヨーロッパの神話体系の話をベースに、現代社会や人間界にたいする警告やメッセージも結び付けたストーリーライン。天界からの使者マークリア(Mercuria)の視点で描かれた、音楽CDにしては異例の長大なストーリーラインになっているので、私はかなり辟易としそうになりました。このアルバムのブックレットを少し読み進めていたら、なぜか哲学ファンタジーとして名高い「ソフィーの世界」のことを思い出したりしました。Missa Mercuriaの場合も、あれに通じるものがあるのかなー?と、ふと個人的にはそんなことも思わせるところがありました。

私が購入した理由は、Vanden Plasのメンバーが音楽面で大きく貢献しているということを耳にしたからです。他にもPink Cream 69のメンバー達や、Silent Forceのメンバーなど、ドイツ圏内を中心に活躍する人達が参加しております。女性シンガーも3人ほど参加しておりますが、特に女性シンガーが前面に出る楽曲が、とても魅力的でした。歌自体は、殆どD.C.Cooperが手がけています。楽曲方面は、Vanden PlasのGunter Wernoが手がけたものが随所で目立ち、つづいて同じくVPのStefan LillSilent Force, Pink Cream 69のメンバーが各自担当しているものという配分です。全体的にはメロディアスなVanden Plas風のハードでテンポの早い楽曲から、まるでミュージカルのように少しポップな楽曲やバラード風のものもあったりする。またそれこそ、かなりストレートな欧州産のハードロック・メタル楽曲がある一方で、NightwishEdenbridge的なフィーメール主体のシンフォメタルなものも用意されています。

スタイル的には、Vanden Plas風な要素が前面に出ているが、あまり懲りまくった構成にはしておらず、割とストレートな楽曲が多いですね。VANDEN PLASと比べると音を故意に柔和にしている気配が感じられる。女性シンガーが歌っているパートも、かなり多くてSabine Edelsbacherが歌う楽曲では、彼女が所属しているバンドのEdenbridge的な雰囲気も醸し出しております。全体的には、メロディアスでドラマティックなロックオペラです。

Edenbridge, Vanden Plas, DC Cooperが参加していたバンドやプロジェクト、女性ボーカルが参加している音楽が好きな人には楽しめると思います。あくまでも歌が主体なので、テクニカルにぐいぐい押していくタイプではなくて、音楽に身を浸らせて楽しむことができるんじゃないかと思います。個人的な感想としては、前半から後半にさしかかる前までの部分は、いい意味で緩急があってテンションをキープしていますが、なぜかアルバムの後半ではそういった高揚感が急激に失速していく感じがしたので、その当たりが課題だったのかもしれません。音楽を聞く前にMissa Mercuriaのコンセプトやライナーをまったく無視して確認せずに聞くと、かなり楽しむ要素が半減してしまいそうですが、哲学的・神話的アプローチで現在の問題に光を照らしながら内面の自分を探求していくというのが、ミサ・マークリアの底辺にあるテーマなのかなーと考えながら、聞いております。(購入盤Review)

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