1999年8月4日PM9:00
Puchiは天国に逝きました。


私は、はまなかオーナー(ヨット)のクルーで、同じ会社に勤めています。
今回のプチのいきさつを誰かに聞いてもらいたいと思い、
お聞きした話と私の思ったことをここで書かせていただきます。

この日は飲み会があり定刻に帰宅できないので散歩を家人に託したそうです
散歩中にいつもはノーリードでボール遊びをするのに
今日はそれが出来ないので散歩の最後に少しだけ放してもらいました

いつもの野原で草をちょっと食べてから家でいい子にしていたそうですが
3次会が終わってAM01:00に帰宅すると
1階のフロアーが脱糞と下血、吐血、吐瀉物で大変なことになっていたそうです

本来なら、即死もしくは2・3日で死亡するという猛毒らしいですが、
近所の犬や猫が数匹死んだそうです。
プチは大きくて体力があったので半月以上生きていられたそうです。
一時は、もう大丈夫といわんばかりに元気に走り回っていたのに、
それからは、みるみる元気がなくなって、
病院に行くときだけ、私は顔を見ることが出来たのですが、
いつもの元気なプチなら、しっぽ(ほとんど腰)を振って、体全体で愛想をしてくれていたのに、
横に座ったまましっぽをパタパタと振るのがやっとという感じで、
確実に弱ってきているのが分かりました。
「プチ、早く元気になって!また一緒に海に遊びに行こうね。がんばってね」
それに答えるように、私の顔をじっと見てずっとしっぽを降り続けていました。
それが何日か続いて・・・

8月4日の夕方
病院で「今日がヤマでしょう」と告げられ、点滴の仕方を教わって
家で治療をすることになりました。
私は、この時はまだ何とかなると信じていました。
病院から帰る途中、会社に一度寄られました。
この時、プチを見ると何ともいえない気持ちになったことを覚えています。
もう顔を上げることも出来ずぐったりとバリケンの中に横たわっていました。
自分で体を動かすこともできないほど衰弱していて、見ているだけで涙がこみ上げてきました。
「プチ、プチ、元気になろうよ。がんばって!がんばって」
私の声に反応して、起きあがろうとしましたが、体がうまく動きません。
この時に初めて、コレが最後なのかもしれない・・・と思いました。
この日、私はどうしても看病がしたかったので、会社が終わるとオーナーの家に行きました。
プチは、お気に入りのマットの上に横たわっていました。
私は、プチの頭をさすりながら、「プチ、がんばって」と、
ずっと、話しかけました。本当は静かにしていた方が良かったのかもしれませんが、
私は励ましたかったんです。
プチはすでに意識がもうろうとしていたのか、点滴をしようとプチの足を持ったときに、
空中を噛むように、周りのものを何でも噛みつくような動作をしていました。
とても危険な状態でしたが、口輪をしてまで作業をする状態ではありませんでした。
弱っているのでそんなにひどくは噛めないだろうと思って、点滴の作業に入りましたが
口の直前に手があるので思いっきりオーナーの指を噛んでしまいました。
私は、「あぁもう本当に最後かも・・」と思いました。
オーナーは、「プチの置き土産をもらった。この傷は一生消えないだろう」
と、痛さをこらえて、汗びっしょりになりながらプチに点滴していました。
その後、頭を上げ吐血して、またぐったりと横たわり、
私の声も涙声で「プチ、プチ 元気になって」と、呼び続けました。
私が涙を流しながらプチを見ていると、プチも私の顔を見ていました。
まるで、「お姉さん、泣かないで」といっているようで・・・
つらいですね。自分ではどうしてあげることもできないなんて
もどかしいというか、農薬か何か分からないけれど、
毒をまいた人間にものすごい怒りを覚えました。
「くやしいね、プチはただ草をちょっと食べただけなのに、何も悪いことしていないのに・・・」
とめどなく流れる涙にプチは、悲しそうな目で私を見つめていました。

それからしばらくして、
動悸が激しくなっているのだけれど、息をしなくなって、
しっぽが変な動きをしたかと思うと、大きなのびを3回し
治療の甲斐なく静かに息を引き取りました。
私は、もう周りも気にせず声をあげて泣きました。
私は、今まで飼っていた動物の死に目にあったことがなかったので
それは、とてもショックでした。
しばらく、プチの頭をさすっていろいろ話しかけていました。
信じられません。まだ、こんなに暖かいのに・・・
病院から帰って2時間足らずでした。

今まで一緒に遊んで来たのに、突然こんな事になるなんて・・・
あんなに元気に走り回って、海で泳いだり、散歩に行ったりして、
私にもとてもよくなついてくれて・・・
でも、よくがんばってくれました。
本当は、死んでいてもおかしくないのにこの日まで生きてくれて。
プチ、今までありがとう。そしてよく頑張ったね。
プチとの想い出は私は忘れないよ。
私は心の中で祈りました。

プチが亡くなって5日。
やっと、UPすることが出来ました。
今でも、涙を流しながら入力しています。
だけど、いつまで悲しんでいてもプチは帰ってこない
だから、プチの分までジェイをかわいがってあげようと思います。


皆様、プチをかわいがってくれて
ありがとうございました。


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